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遺言を積極的に作る、書き直す。平等な分け方の遺言なら完璧?モメない遺言を作るには?


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遺言を積極的に作る、そして積極的に書き直す

遺言は大事、でも一度書いて安心しちゃダメ

想う相続税理士

「遺言を書く」というだけでも素晴らしいと思います。

書くのに勇気がいると思いますから。

書く人にとっては当たり前の内容でも、その遺言があるかないかで、相続人の苦労が全然違うということがあり得ます。

当たり前の分け方でも、「遺言を書いておいて欲しかった!」と相続人が思うケースがあります。

遺言がなくてモメると、遺産分けは大変です。

「自分の家族は大丈夫」と過信せず、いろいろなケースを想定してみてください。

遺言を書いても、その書いた時と状況が変わる、ということもあります。

「いろいろなケースを想定」してください、と言いましたが、「書いた遺言じゃ万全じゃないな」と気付くこともあります。

家族関係や相続人の環境が変化したり、また、お持ちの財産も、価値が上がるものもあれば、下がるものもあるでしょう。

当初は平等に分けたつもりでも、不公平な感じになっているかもしれません。

遺言は定期的に見直しをしてください。

遺言は「一度書いたら終わり」じゃダメですよ!

平等な分け方の遺言なら完璧?

包括遺贈は後で困る

完璧に平等な遺産分けの内容の遺言を作れば、それが最高の遺言になると思いますか?

そんなことはありません。

例えば、相続人が子供2人の場合で、遺産分けを完璧に平等にするとしたら、各相続財産をそれぞれ2分の1ずつ分ける、ということになります。

「遺産を2分の1ずつ遺贈する」という内容の遺言を作成します。

これを「包括遺贈」と言います。

財産を「配分する割合」を決めるスタイルの遺言ですね。

確かに、全部の財産を半分ずつもらう、ということであれば、完璧に平等です。

しかし、だからこれが最高に素晴らしい遺言かというと、そうではありません。

包括遺贈の場合、各相続財産をどのように分けるかは、実は遺産分割協議により決めなければならないんです。

つまり、遺言を書いても、それだけでは遺産分けができないんです。

それだったら、「どの財産を誰が相続する」と個々の財産について取得者を決めてあげる、「特定遺贈」の遺言書の方がいいですよね。

想う相続税理士

モメない遺言を作るには?

取得財産が少ない相続人に「言葉」で配慮すること

想う相続税理士

遺言を書く際に、事情があって、特定の相続人に財産が偏る場合があるかもしれません。

そうなると、いざ亡くなった後に相続人達が遺言を見た場合、遺言があることによって、かえって相続人間に亀裂が生じてしまう可能性があります。

たくさん財産をもらえる相続人も、恨まれて逆に困ってしまったりするかも。

遺言を書く際には、それぞれの相続人に配慮した内容にすることが重要です。

平等「さ」が重要です。

財産の分け方が平等にならないにしても、「付言事項」(財産をどう分けるか以外の、自分の気持ちを伝える文章)で相続人全員に平等に気持ちを込めることです。

もし、あなたが男で、奥さんと子供が3人いる場合、あなたにとっての相続人は4人でも、それぞれの相続人にとっての夫・父は、あなた1人だけです。

その文章自体に拘束力や法的な効力がないからといって、付言事項を書かなかったり、おろそかにするのは間違いです。

自分の気持ち、財産を分けるにあたって考えたことをきちんと言葉にしましょう。

遺言執行者を忘れずに

また、遺言執行者をきちんと指定しておいてください。

そうしないと、遺産分けの手続きが困難になりますからね!

想う相続税理士