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相続時精算課税による贈与は年間110万円(基礎控除額)以下なら申告不要?

相続税専門税理士の富山です。

今回は、相続時精算課税による贈与の申告不要制度について、お話します。

相続時精算課税選択届出書は最新の書式を探して提出を!

上記の記事でもお話したとおり、相続時精算課税による贈与については、令和6年分以後、年間110万円の基礎控除額以下であれば、申告不要となっています。

しかし、国税庁HP上には、それが分かりやすく書かれていないような気がします。

そこで、国税庁HP上に、相続時精算課税による贈与の申告不要制度がどのように書かれているか、見ていきたいと思います。


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裏読みをすれば申告不要と分かる

国税庁HP・タックスアンサー・No.4103 相続時精算課税の選択(一部抜粋加工)
なお、特定贈与者からの贈与により取得した財産の価額が110万円を超えるなど、贈与税の申告書を提出する場合には、相続時精算課税選択届出書および一定の書類を贈与税の申告書に添付して所轄税務署長へ提出する必要があります。

この記載を踏まえると、相続時精算課税による贈与が年間110万円を超える場合には、贈与税の申告書を提出することになります。

逆に言えば、相続時精算課税による贈与が年間110万円以下であれば、原則として贈与税の申告は不要、ということです。

申告不要の話だけかと思ったら申告要の場合の説明も

国税庁HP・タックスアンサー・No.4402 贈与税がかかる場合(一部抜粋加工)
申告と納税については、次のとおりです。
その年の1月1日から12月31日までの1年間に贈与を受けた財産の価額の合計額のうち、次の①の金額が110万円を超える場合または②の金額が110万円を超える場合は、贈与を受けた人が贈与により財産を取得した年の翌年2月1日から3月15日までの間に申告と納税をする必要があります
① 暦年課税の適用を受ける財産の価額の合計額
② 相続時精算課税の適用を受ける財産の価額の合計額

②の金額が110万円を超える場合」「申告と納税をする必要があります」だけを読むと、裏を返せば「年間110万円以下であれば申告不要」と読めるのですが、ここはそういう話をしているのではなく、相続時精算課税による贈与が年間110万円以下でも、暦年課税による贈与が年間110万円を超える場合には、贈与税の申告が必要、という話をしています。

この場合、「基礎控除額を超える暦年課税による贈与をしたために贈与税の申告をするのだから、基礎控除額を超えていない相続時精算課税による贈与については、贈与税の申告書に記載しなくていい。どうせ課税されないし」とお考えになるかもしれません。

しかし、このケースでは、基礎控除額以下の相続時精算課税による贈与も申告書に記載する必要があります。

国税庁HP・質疑応答事例・少額贈与の申告書への記載の要否(一部抜粋加工)
暦年課税に係る財産の価額が暦年課税の基礎控除額を超える場合には、相続時精算課税に係る財産の価額が精算課税の基礎控除額以下であっても相続時精算課税に係る財産について申告書に記載する必要があります

バッチリ書いてあるのは当時のパンフレット

税制改正のパンフレットには、「基礎控除額以下なら申告不要」とバッチリ書いてあります。

国税庁HP・パンフレット「令和5年度相続税及び贈与税の税制改正のあらまし」(一部抜粋加工)
相続時精算課税の改正に関するQ&A
問2 私は相続時精算課税を選択しており、令和6年中に特定贈与者である父から贈与により財産を取得しましたが、その財産の価額の合計額は基礎控除額(110万円)以下でした。他に贈与は受けていません。この場合、贈与税の申告をする必要がありますか。
答2 令和6年中に特定贈与者から贈与により取得した財産の価額の合計額が基礎控除額以下ですので、令和6年分の贈与税の申告は必要ありません。

想う相続税理士

相続時精算課税による贈与の基礎控除額(非課税枠)を相続税対策に活用しましょう。