【毎日更新】相続税専門税理士ブログ

ずっと空き家だった場合や入れ替わりで引っ越した場合の小規模宅地等の特例

相続税専門税理士の富山です。

今回は、親が老人ホーム等に入居等した後や病院に入院した後に、子が実家へ転居してきたケースで、小規模宅地等の特例を適用できるのかについて、お話します。


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小規模宅地等の特例は「自宅の土地なら何でもOK」ではない

小規模宅地等の特例は、相続した土地の評価額を大きく下げられる可能性がある特例制度です。

ただし「亡くなった方の自宅の土地だから当然に使える」という訳ではありません。

ポイントは、相続開始の直前に、その土地が誰の居住のために使われていたのか、そして、相続人側が一定の要件を満たすか、という点です。

親が老人ホームに入居したり病院に入院したりすると、実家が「空き家」の状態になることがあります。

この「空き家」の状態でも、一定の場合には、その実家を引き続き「亡くなった方の居住用」として取り扱うことができる場合があります。

一方で、入居や入院の後に、子どもが実家へ転居して住み始めると、状況によっては「亡くなった方の居住用」とは取り扱えなくなり、特例の前提が崩れることがあります。

亡くなった方が最初から住んでいなかった場合

夫Aさんがお亡くなりなりました。

妻Bさんは、夫Aさんからご自宅の土地建物を相続しました。

夫Aさんが亡くなった時点で、妻Bさんは、老人ホームに入居していました。

妻Bさんが相続した後は、誰もそのご自宅に住んでいませんでした(「空き家」でした)。

そして、妻Bさんがお亡くなりになり、子Cさんが、そのご自宅の土地建物を相続したとします。

このケースの場合、妻Bさんはご自宅を相続した後、一度もご自宅に住んでいません。

このような場合、妻Bさんが、

相続の開始の直前において介護保険法等に規定する要介護認定等を受けていたこと
老人福祉法等に規定する特別養護老人ホーム等に入居又は入所していたこと
等の要件を満たせば、そのご自宅の敷地は、妻Bさんの居住用の宅地等として取り扱うことができます。

その上で、子Cさんが、持ち家がない等の「家なき子特例」の適用要件を満たせば、そのご自宅の敷地は、小規模宅地等の特例を適用できる可能性があります。

入院後に子が転居した場合

ご自宅に住んでいた母Dさんは、体調を崩して入院しました。

母Dさんの子Eさんは、遠方に住んでいましたが、そのご自宅を引き払い、母Dさんが入院したことで空き家となったご実家に引っ越してきました。

母Dさんの入院費を含めた生活費は、子Eさんが負担しました。

そして、母Dさんがお亡くなりになり、子Eさんが、ご自宅(ご実家)の土地建物を相続したとします。

このケースの場合、母Dさんがご自宅に住んでいなかったとしても、それは一時的なものと考えられるため、ご自宅の建物が入院後、他の用途に使用されたような特段の事情がない限り、上記同様、そのご自宅の敷地は、母Dさんの居住用の宅地等として取り扱うことができます。

その上で、子Eさんが母Dさんの生活費を負担していたことで、子Eさんが母Dさんの生計一親族に該当するものと考えられますので、居住継続要件・所有継続要件等を満たせば、そのご自宅の敷地は、小規模宅地等の特例を適用できる可能性があります。

想う相続税理士

イレギュラーなパターンでも、あきらめずに、要件を充足するか検討しましょう。