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先に死亡した相続時精算課税適用者は未成年者控除の扶養義務者特例は適用不可!

相続税専門税理士の富山です。

今回は、相続時精算課税制度の適用を受けていた方が先にお亡くなりになった場合の、未成年者控除の適用について、お話します。


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相続時精算課税適用者が先に亡くなったら?

「相続時精算課税制度」というものがあります。

この制度を適用すると、原則として60歳以上の父母または祖父母から、18歳(令和4年3月以前の贈与については20歳)以上の子または孫に対する財産の贈与について、2,500万円の非課税特別控除が認められます。

つまり、2,500万円までは非課税で贈与することができるのです。

その代わり、その父母または祖父母の相続の時に、その贈与財産に対しては、相続税が課税されます。

でも、もしその父母または祖父母(「Aさん」とします)が亡くなる前に、子または孫(「Bさん」とします)が先に亡くなったらどうなるでしょうか?

相続税法
第21条の17 相続時精算課税に係る相続税の納付義務の承継等(一部抜粋)
特定贈与者の死亡以前に当該特定贈与者に係る相続時精算課税適用者が死亡した場合には、当該相続時精算課税適用者の相続人は、当該相続時精算課税適用者が有していたこの節の規定の適用を受けていたことに伴う納税に係る権利又は義務を承継する。

その子または孫の相続人(「Cさん」とします)が、父母または祖父母の相続の際に、代わりに相続税を払うことになります。

相続税の未成年者控除とは?

相続財産を取得したときに18歳(令和4年3月以前の相続は20歳)未満である法定相続人(住所などについて一定の要件があります)の相続税については、「未成年者控除」を適用し、相続税を安くすることができます。

具体的には、
満18歳(令和4年3月以前の相続は20歳)になるまでの年数×10万円
で計算します。

8歳だと、
(18歳△8歳)×10万円=100万円
となります。

この8歳の方の未成年者控除適用前の相続税が60万円だったとします。

100万円のうち、60万円を適用して8歳の方の相続税をゼロにしても、40万円控除額が余りますよね。

この40万円は、この8歳の方の「扶養義務者」の相続税に適用することができます。

この場合の扶養義務者とは、配偶者、直系血族および兄弟姉妹のほか、3親等内の親族のうち一定の方のことをいいます。

想う相続税理士秘書

この8歳の方に年の離れたお兄さんがいて、その方の相続税が150万円だったとしたら、その方の相続税は、
150万円△40万円=110万円
となります。

先に死亡した相続時精算課税適用者は相続人ではない!

上記のAさんの相続があった場合に、相続人の中に、18歳未満の方(「Dさん」とします)がいて、未成年者控除を適用し、控除額が余っているとします。

このDさんと上記のBさんが、扶養義務者の関係にあった場合、Dさんの余った未成年者控除額を、Bさんの相続税に適用して、Bさんの相続税を安くすることができるのでしょうか?

答えは「ノー」です。

Bさんは、Aさんの相続の時には既に亡くなっているので、相続人ではありません。

特例贈与のため、Bさんが贈与でもらった財産に相続税が課税されるだけです。

ですから、余った未成年者控除をBさんの相続税に適用することはできません。

想う相続税理士

直系血族や兄弟姉妹の関係にあれば適用可、というワケではありませんので、ご注意を。