【毎日更新】相続税専門税理士ブログ

永代供養料は葬式費用として相続税の申告で債務控除可能?

相続税専門税理士の富山です。

今回は、相続税申告における永代供養料の取扱いについて、お話します。


相続税専門税理士に任せてスッキリ!
相続税専門税理士が直接対応
事前予約で土日祝日夜間対応可能
明確な料金体系+スピード対応
大手生命保険会社様で相続税・贈与税に関するセミナー講師の実績有(最近の実績:令和5年11月・令和5年12月・令和6年2月)

または はこちらから


永代供養料とは?

相続があった場合、寺院や霊園に「永代供養料」を納める場合があります。

この「永代供養」とは何かというと、寺院や霊園がご遺族からご遺骨を預り、ご遺族やご子孫に変わり、供養や管理をすることを言い、その際に納めるのが「永代供養料」です。

「永代」「長い年月」という意味であるため、通常、将来にわたって「永久」「永遠」に供養・管理してもらえるワケではありません。

想う相続税理士秘書

御布施は土地や預貯金からマイナスできる

相続税の計算をする際、一定の「葬式費用」の金額は、土地や預貯金などのプラスの財産の金額からマイナスすることができます(このマイナスすることを「債務控除」と言いますが、マイナスすることにより、課税対象となる金額が少なくなるため、その分、相続税が安くなります)。

相続税法(一部抜粋)
第13条 債務控除
当該相続又は遺贈により取得した財産については、課税価格に算入すべき価額は、当該財産の価額から次に掲げるものの金額のうちその者の負担に属する部分の金額を控除した金額による。
二 被相続人に係る葬式費用

葬儀に伴う読経や戒名の御礼として僧侶の方などに渡す「御布施」は、この葬式費用に該当します。

相続税法基本通達(一部抜粋加工)
13-4 葬式費用
法第13条第1項の規定により葬式費用として控除する金額は、次に掲げる金額の範囲内のものとする。
(1)葬式若しくは葬送に際し、又はこれらの前において、埋葬、火葬、納骨又は遺がい若しくは遺骨の回送その他に要した費用(仮葬式と本葬式とを行うものにあっては、その両者の費用)
(2)葬式に際し、施与した金品で、被相続人の職業、財産その他の事情に照らして相当程度と認められるものに要した費用
(3)(1)又は(2)に掲げるもののほか、葬式の前後に生じた出費で通常葬式に伴うものと認められるもの
(4)死体の捜索又は死体若しくは遺骨の運搬に要した費用

永代供養料は葬式費用に該当しないとした事例

上記でお話したとおり、御布施は債務控除できるのですが、永代供養料は債務控除できない、とした事例があります。

出典:TAINS(Z268-13216)
東京地方裁判所平成29年(行ウ)第252号相続税更正処分等取消請求事件(棄却)(確定)
寺院等が永代まで死者の供養を続けることについての費用として支払われる永代供養料は、相続税法13条《債務控除》1項にいう葬式費用には含まれないものと解するのが相当であるとした事例

相続税法13条1項は、相続又は遺贈により取得した財産の価額を相続税の課説価格に算入するに当たり控除される金額として、被相続人に係る葬式費用の金額のうち当該財産の取得者の負担に属する部分の金額を定めているところ、一般に、死者を葬る儀式である葬式とその後の死者の追善供養とは区別して観念されるものであるから、寺院等が永代まで死者の供養を続けることについての費用として支払われる永代供養料は、同項にいう葬式費用には含まれないものと解するのが相当である。

想う相続税理士

下記にあるとおり、葬儀後の追善供養のための法会費用は債務控除の対象外とされていることからも、永代供養料は相続税申告における葬式費用に該当しないモノと思われます。

相続税法基本通達(一部抜粋)
13-5 葬式費用でないもの
次に掲げるような費用は、葬式費用として取り扱わないものとする。
(3) 法会に要する費用