【毎日更新】相続税専門税理士ブログ

法定相続人がいない相続における相続税の非課税枠は?

相続税専門税理士の富山です。

今回は、法定相続人の方がいない場合の相続税申告について、お話します。


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法定相続人の数が多いと相続税が安くなる

相続税の計算においては、「遺産に係る基礎控除額」という非課税枠があります。

非課税枠ですから、その金額以下であれば、相続税はかかりません。

具体的には、土地や預貯金などのプラスの財産の金額から、債務や葬式費用の金額を控除した後の金額に、相続税の対象となる生前贈与財産の金額を加算します。

さらにそこから
3,000万円+600万円×法定相続人の数
で計算されるこの非課税枠を控除して、相続税を計算します。

ですから、法定相続人の数が多ければ多いほど、非課税枠も大きくなりますので、より相続税がかかりにくく、安くなります。

また、この非課税枠を控除した後の金額を、法定相続人が法定相続分で分けたものとみなし、それぞれその分けた後の金額に対して、相続税の税率を乗じて相続税を計算するのですが、この税率は、その分けた後の金額が大きければ大きいほど高く(高税率に)なります。

逆に言うと、分けた後の金額が小さければ小さいほど税率が下がるため、相続税が安くなります。

法定相続人の数が多くなると、分けた後の金額が小さくなるため(子供10人で分ければ、子供1人で分けるのにくらべて、分けた後の金額が10分の1になりますよね)、非課税枠だけでなく、税率の面でも有利(相続税が安くなる)になります。

法定相続人になるのは誰?

法定相続人になる方は、民法で定められています。

民法(一部抜粋)
第二章 相続人
(子及びその代襲者等の相続権)
第八百八十七条 被相続人の子は、相続人となる。
(直系尊属及び兄弟姉妹の相続権)
第八百八十九条 次に掲げる者は、第八百八十七条の規定により相続人となるべき者がない場合には、次に掲げる順序の順位に従って相続人となる。
一 被相続人の直系尊属。ただし、親等の異なる者の間では、その近い者を先にする。
二 被相続人の兄弟姉妹
(配偶者の相続権)
第八百九十条 被相続人の配偶者は、常に相続人となる。

つまり、「配偶者」は必ず法定相続人となり、あわせて、原則として「子」→(いなければ)→「直系尊属」→(いなければ)→「兄弟姉妹」の順に法定相続人となります。

では、これらの方がいない場合、つまり「法定相続人がいない」場合には、どうなるのでしょうか?

法定相続人がいない場合の非課税枠

亡くなった方(法定相続人がいない方)が遺言を残していれば、法定相続人ではない方でも財産を取得できます。

また、特別縁故者の方が財産を取得する場合もあります。

民法(一部抜粋)
(特別縁故者に対する相続財産の分与)
第九百五十八条の三 前条の場合において、相当と認めるときは、家庭裁判所は、被相続人と生計を同じくしていた者、被相続人の療養看護に努めた者その他被相続人と特別の縁故があった者の請求によって、これらの者に、清算後残存すべき相続財産の全部又は一部を与えることができる。
2 前項の請求は、第九百五十八条の期間の満了後三箇月以内にしなければならない。

このような場合の非課税枠は、算式どおり、
3,000万円+600万円×法定相続人の数0人=3,000万円
と計算します。

想う相続税理士

ネットを見ていると、「最低でも3,600万円は非課税枠が使えます」というような記載を目にすることがありますが、正確には3,000万円ですので、ご注意を。