【毎日更新】相続税専門税理士ブログ

過去の贈与が相続税の申告に影響する場合・しない場合

相続税専門税理士の富山です。

今回は、相続税の申告と亡くなった方からの過去の贈与の関係について、お話します。


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自分がもらった財産だけでは相続税は計算できない

相続税は、全体の財産に対する相続税(相続税の総額)を計算して、それを財産の取得割合に応じて各財産取得者に按分する、という計算体系になっています。

長男Aさんが6,000万円、二男Bさんが4,000万円の財産を相続したとします。

この場合、6,000万円+4,000万円=1億円に対する相続税を計算し、その相続税の60%(=6,000万円/1億円)部分を長男Aさんが納付し、40%(=4,000万円/1億円)部分を二男Bさんが納付します。

6,000万円・4,000万円に対して個々に相続税を計算することはできません。

生前贈与財産にも相続税が課税される場合がある

相続税は、亡くなった方の財産だけでなく、亡くなった方が生前に贈与した財産にも課税される場合があります。

相続時精算課税による贈与

相続時精算課税による贈与については、令和6年分以後の贈与について創設された基礎控除額を除いた部分については、必ず相続税が課税されます。

その名のとおり、「相続」「時」に(相続税が)「課税」されて「精算」される制度だからです。

令和5年分以前の贈与については、その全額に対して相続税が課税されます。

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暦年課税による贈与

暦年課税による贈与については、相続税が課税される場合とされない場合があります。

相続で財産を取得+3年以内の贈与でも財産を取得

相続で財産を取得し、かつ、その亡くなった方から亡くなる前3年以内に贈与により財産を取得している場合、その贈与財産には相続税が課税されます。

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「3年」は、令和5年度税制改正により、今後最長「7年」に延長されます。

110万円の基礎控除額部分に対しても相続税が課税されます。

110万円以下の非課税贈与をしていても、相続税が課税されるのです。

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相続で財産を取得する、というのは、遺言や遺産分割協議による財産の取得だけでなく、(亡くなった方が保険料を負担していた)死亡保険金の取得等も含みますので、ご注意を。

相続で財産を取得+3年超の贈与で財産を取得

相続で財産を取得し、かつ、その亡くなった方から贈与により財産を取得していても、その贈与が亡くなる前3年以内ではない(3年調である)場合には、その贈与財産には相続税は課税されません。

相続で財産を取得しない+贈与で財産を取得

相続で財産を取得しなければ、その亡くなった方からいつ(3年以内・3年超関係なく)贈与により財産を取得しても、その贈与財産には相続税は課税されません。

さきほど、「長男Aさんが6,000万円、二男Bさんが4,000万円の財産を相続」した場合についてお話しましたが、生前贈与を加味すると、

  1. 長男Aさんの相続財産(6,000万円)
  2. 長男Aさんが相続時精算課税による贈与で取得した財産(基礎控除額部分を除く)
  3. 長男Aさんが暦年課税による贈与で相続開始前3年以内に取得した財産
  4. 二男Bさんの相続財産(4,000万円)
  5. 二男Bさんが相続時精算課税による贈与で取得した財産(基礎控除額部分を除く)
  6. 二男Bさんが暦年課税による贈与で相続開始前3年以内に取得した財産
を合計した金額に対する相続税を計算し、それを長男Aさん・二男Bさんの財産の取得割合に応じて按分し、各人の相続税を計算する、ということになります。

相続時精算課税を選択したら暦年課税による贈与はできなくなるのだから、②と③、⑤と⑥がどちらもあるということはあり得ないのではないか?と思われるかもしれませんが、暦年課税による贈与で3年以内に財産を取得した後、相続時精算課税による贈与で財産を取得することがあり得ます。

想う相続税理士秘書

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上記は、生前贈与財産が相続税の申告対象になるかどうか、というお話ですが、それとは別に、生前贈与が遺留分の算定基礎財産になったり、特別受益に該当する場合には、相続(遺産分け)の内容に影響を及ぼします(生前贈与があった分、相続における財産の取り分が減る場合があります)。