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複数の土地の上に建物が建っている場合の評価単位について

相続税専門税理士の富山です。

今回は、複数の土地の上にまたがって1棟の建物が建っている場合の、その宅地の評価方法について、お話します。

複数の地主が共同でビルを建築した場合

参考 宅地の評価単位-共同ビルの敷地国税庁

上記の事例(①)では、隣接している4筆の土地(A・B・C・D)のそれぞれの地主(甲・乙・丙・丁)が、共同で、その土地一帯の上にビルを建築したケースが取り上げられています。

相続税の申告で土地の評価をする場合、通常、他人の土地は関係ありません。

つまり、甲さんに相続があった場合には、A土地だけを評価する、ということになります。

しかし、このケースでは、4筆の土地が一体で利用されているため、4筆全体で1つの土地として評価し、そのうちのA部分を、評価額や面積の比で按分計算して求める、としています。

複数の地主から借りた土地に建物を建築した場合

参考 宅地の評価単位-借地権国税庁

上記の事例(②)では、隣接している2筆の土地(A・B)を、甲さんがそれぞれの地主(乙・丙)から借りて、建物を建築したケースが取り上げられています。

この場合、甲さんに相続があった場合には、「借地権」が相続税の課税対象になるのですが、その評価に際しては、最初のケースと同様、2筆の土地が一体で利用されているため、2筆全体で1つの土地として評価し、その上で借地権の評価をする、としています。

他の地主と一緒に土地を貸して建物を建築させた場合

上記の事例(②)で、乙さんに相続があった場合には、どうなるでしょうか?

A土地・B土地の上に甲さんが建築した建物があり、一体で利用されているのですから、最初の事例(①)と同じように、A土地・B土地を一体で評価し、評価額や面積の比でA土地部分を按分計算により求めて「貸宅地」(貸している宅地)として申告するのでしょうか?

この場合、乙さんの所有権が及ぶのはA土地部分のみですから、B土地部分と一体で評価はしません。

A土地部分のみを個別で評価することになります。

想う相続税理士

一体で評価するのか、個別で評価するのかにより、道路付けが変わり(採用する路線価に影響します)、奥行価格補正率などの補正率が変わります。

また、面積基準(三大都市圏以外なら1,000㎡以上)がある「地積規模の大きな宅地の評価」(最低で20%評価減が可能)が適用できるかどうかにも影響します。

つまり、土地の単価が変わり、相続税に影響を及ぼしますので、ご注意を。