【毎日更新】相続税専門税理士ブログ

住宅取得等資金の特例を受けた贈与はホントに3年以内加算不要?

相続税専門税理士の富山です。

今回は、住宅取得等資金の非課税贈与を受けた場合の注意点について、お話します。


相続税専門税理士に任せてスッキリ!
相続税専門税理士が直接対応
事前予約で土日祝日夜間対応可能
明確な料金体系+スピード対応
大手生命保険会社様で相続税・贈与税に関するセミナー講師の実績有(最近の実績:令和5年11月・令和5年12月・令和6年2月)

または はこちらから


相続で財産を取得した方は生前贈与財産に相続税がかかる場合がある

父・母・長男A・次男Bというご家族がいらっしゃったとします。

父が亡くなった場合、その父が亡くなった時に所有していた財産に相続税が課税されます。

生前、父は亡くなる2年前に、長男Aに100万円、次男Bに200万円の現金を贈与していたとします。

父の相続の際、長男Aが全財産を相続し、次男Bは何も財産を取得しなかったとします。

この場合、相続で財産を取得する長男Aが相続開始前3年以内にもらった100万円は相続財産に加算されて相続税が課税されます。

相続で財産を取得しない次男Bがもらった200万円は、贈与税が課税されて終わりです(相続財産に課税されません)。

国税庁ホームページタックスアンサー(一部抜粋)
No.4161 贈与財産の加算と税額控除(暦年課税)
相続、遺贈や相続時精算課税に係る贈与によって財産を取得した人が、被相続人からその相続開始前3年以内(死亡の日からさかのぼって3年前の日から死亡の日までの間)に暦年課税に係る贈与によって取得した財産があるときには、その人の相続税の課税価格に贈与を受けた財産の贈与の時の価額を加算します。

相続財産に加算しなくてもいい贈与もある

国税庁ホームページタックスアンサー(一部抜粋)
No.4161 贈与財産の加算と税額控除(暦年課税)
加算しない贈与財産の範囲
被相続人から生前に贈与された財産であっても、次の財産については加算する必要はありません。
(2) 直系尊属から贈与を受けた住宅取得等資金のうち、非課税の適用を受けた金額

住宅取得等資金については、非課税贈与特例があります。

国税庁ホームページタックスアンサー(一部抜粋)
No.4508 直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税
令和4年1月1日から令和5年12月31日までの間に、父母や祖父母など直系尊属からの贈与により、自己の居住の用に供する住宅用の家屋の新築、取得または増改築等(以下「新築等」といいます。)の対価に充てるための金銭(以下「住宅取得等資金」といいます。)を取得した場合において、一定の要件を満たすときは、次の非課税限度額までの金額について、贈与税が非課税となります(以下「非課税の特例」といいます。)。

この非課税の適用を受けた贈与財産は、3年以内の贈与に該当しても、相続財産に加算しなくていいのです。

贈与税を払っていない非課税贈与に注意!

長男Aが1年前に、この非課税贈与特例(非課税限度額は、省エネ等住宅の場合には1,000万円、それ以外の住宅の場合には500万円)を適用した住宅取得等資金の贈与を受け、贈与税の申告はしたけれども、贈与税は納めていないとします。

この贈与は、相続財産に加算しなくてもいいのでしょうか。

実は、加算しなければならない場合もあります。

この特例の非課税限度だけでなく、基礎控除額も使って非課税にしている場合です。

省エネ等住宅の場合、非課税限度額は1,000万円ですが、1,000万円+110万円=1,110万円の贈与を受けている場合です。

この場合、1,000万円部分は特例で非課税になり、残りの110万円は基礎控除額内なので非課税になります。

結果的に、贈与税は発生しません(他に贈与により取得した財産がないものと仮定)。

この場合、1,000万円は相続財産に加算しなくてもいいのですが、110万円は上記の「直系尊属から贈与を受けた住宅取得等資金のうち、非課税の適用を受けた金額」には該当しないため、相続財産に加算しなけばいけません

想う相続税理士

「家を買う際の非課税の特例を適用した贈与だから大丈夫」と油断せず、申告内容をきちんと確認しましょう。