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不動産投資よりも身近にある相続税対策とは?

想う相続税理士、富山です。

今回は、相続税対策としての「非課税財産の取得」について、お話します。

お墓や仏壇には相続税がかからない

相続税法とこれに関連する基本通達を見てみます。

相続税法(一部抜粋)
第12条 相続税の非課税財産
次に掲げる財産の価額は、相続税の課税価格に算入しない。
二 墓所、霊びよう及び祭具並びにこれらに準ずるもの

相続税法基本通達
12-1 「墓所、霊びょう」の意義
法第12条第1項第2号に規定する「墓所、霊びょう」には、墓地、墓石及びおたまやのようなもののほか、これらのものの尊厳の維持に要する土地その他の物件をも含むものとして取り扱うものとする。

相続税法基本通達
12-2 祭具等の範囲
法第12条第1項第2号に規定する「これらに準ずるもの」とは、庭内神し、神たな、神体、神具、仏壇、位はい、仏像、仏具、古墳等で日常礼拝の用に供しているものをいうのであるが、商品、骨とう品又は投資の対象として所有するものはこれに含まれないものとする。

お墓や仏壇には相続税がかからない、ということがお分かりいただけると思います。

つまり、亡くなってから購入するよりは、亡くなる前に購入した方が、相続税が安くなるということになります。

普通預金が100万円あり、亡くなった後にその100万円で仏壇を購入しても、その普通預金に相続税はかかります。

亡くなった時にはありましたから。

亡くなる前に、その100万円で仏壇を購入した場合、普通預金の残高は0ですので、相続税はかかりません。

そして、仏壇にも相続税はかかりません。

どうしてお墓や仏壇は相続税が非課税なの?

次に民法を見てみます。

民法(一部抜粋)
(祭祀に関する権利の承継)
第八百九十七条 系譜、祭具及び墳墓の所有権は、前条の規定にかかわらず、慣習に従って祖先の祭祀を主宰すべき者が承継する。

お墓や仏壇については、民法において、通常の財産とは区分してその所有権が取り扱われているのです。

お墓や仏壇は、先祖を敬う慣習をベースにしているワケですが、相続税が課税されることにより、その祭祀主催者の承継にマイナスの影響を与えてしまってはマズい、ということから、相続税が非課税になっているのです。

どんなお墓や仏壇でも相続税は非課税?

お年玉で相続税対策。お盆玉に贈与税はかかる?

昨日のブログで、お年玉は贈与税の課税対象とはならないが、金額が大きいとなる、というお話をしました。

このお墓や仏壇についても同様です。

どんなに高いものでも非課税として認められるというワケではありません。

上記「相続税法基本通達12-2 祭具等の範囲」の最後の部分にあるように、「商品、骨とう品又は投資の対象として所有するものはこれ(非課税となるもの)に含まれない」のです。

金の仏像などがこれに該当します。

お金を払っていない場合の相続税の計算に注意!

お墓や仏壇を買ったけれども、その支払が済んでいないうちに亡くなった場合には、相続税の計算に注意が必要です。

通常、亡くなった時点で支払が済んでいないものがあれば、その「未払金」は相続人が代わりに支払わなければいけないモノですから、通常であれば「債務控除」の対象になります。

つまり、プラスの財産からマイナスして相続税の計算をすることができるのです(その分、相続税が安くなります)。

しかし、その未払金が非課税財産を購入するためのものだった場合には、この「債務控除」ができません。

これに関する例示が記載された基本通達を見てみます。

相続税法基本通達
13-6 墓碑の買入代金
被相続人の生存中に墓碑を買い入れ、その代金が未払であるような場合には、法第13条第3項本文の規定により、当該未払代金は債務として控除しないのであるから留意する。

生前に普通預金100万円で仏壇を購入していれば、普通預金100万円がなくなるため、相続税の課税対象が減ります(結果的に相続税が安くなります)。

しかし、未払の場合には、普通預金などの相続税の課税対象も減りませんし、債務控除も認められません。

想う相続税理士

タイミングで課税が異なってきますので、ご注意を。