【毎日更新】相続税専門税理士ブログ

目の前の道に設定された路線価が使えない場合もある!

相続税専門税理士の富山です。

今回は、土地の評価に使用できない路線価がある、ということについて、お話します。


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路線価が設定される「道路」とは?

相続税の申告において、土地は原則として、「路線価方式」「倍率方式」によって評価します。

財産評価基本通達(一部抜粋加工)
11 評価の方式
宅地の評価は、原則として、次に掲げる区分に従い、それぞれ次に掲げる方式によって行う
(1) 市街地的形態を形成する地域にある宅地 路線価方式
(2) (1)以外の宅地 倍率方式

路線価方式で評価する場合、基本的には、その土地が面している道に設定された路線価を元に計算します。

その土地が路線価5万円の道沿いにあるのであれば、1㎡当たり5万円ベースで評価する、ということです。

財産評価基本通達(一部抜粋加工)
13 路線価方式
路線価方式とは、その宅地の面する路線に付された路線価を基とし、15《奥行価格補正》から20-7《容積率の異なる2以上の地域にわたる宅地の評価》までの定めにより計算した金額によって評価する方式をいう。

路線価は、広く一般の方が行き来する道路に設定されます。

財産評価基本通達(一部抜粋加工)
14 路線価
前項の「路線価」は、宅地の価額がおおむね同一と認められる一連の宅地が面している路線(不特定多数の者の通行の用に供されている道路をいう。以下同じ。)ごとに設定する

路線価は、「公道」だけではなく「私道」に設定されることもあるのです。

「建築基準法上の道路」に該当しない道には路線価は設定されない?

その土地が「建築基準法上の道路」に2m以上接していないと、原則としてその土地には建物を建てることができません。

この「建築基準法上の道路」とは、道路法による道路で幅員が4m以上の道その他一定のモノが該当するのですが、「『建築基準法上の道路』に該当しない道」に路線価が設定されている場合もあります。

この場合、その路線価を使って土地を評価していいのでしょうか?

その土地が「『建築基準法上の道路』に該当しない道」に面していても、その土地は有効利用されません(できません)。

建物が建てられないからです。

つまり、その土地にとって、その「該当しない道」「使えない道」なのです。

「その土地を宅地として機能させない道」の路線価を元に財産評価することは適切なのでしょうか?

財産評価に使用できない路線価もある!

国税庁が発表しているのに、その路線価が使えない、というのは違和感があるかもしれませんが、その土地に面している道(河川通路)に設定された路線価を元に土地の評価をするのは適切ではなく、離れた(土地に面していない)道路(市道)の路線価を元に評価すべき、とした裁決事例があります。

国税不服審判所ホームページ(一部抜粋加工)
裁決要旨一覧表
裁決要旨
○ 請求人らは、本件河川通路に既に路線価が設定されており、かつ、その路線価は特定路線価を設定した場合と同様な水準であると考えられることから、本件河川通路に設定された路線価を正面路線価とみなすべきであると主張する。しかしながら、本件河川通路は河川区域内に存し、河川の管理のための通路であり道路ではないことから、本件河川通路に設定された路線価を正面路線価とすることは相当ではない。したがって、A土地等は、市道に付された路線価を正面路線価として評価することが相当である。よって、請求人らの主張には理由がない。(平17.7.1沖裁(諸)平17-1)

想う相続税理士

土地だけでなく、道にもご注意を。