【毎日更新】相続税専門税理士ブログ

生前贈与の加算対象期間について相続税法ではどう書かれている?

相続税専門税理士の富山です。

今回は、
相続税申告を税理士に依頼しない場合には生前贈与の加算対象期間の改正に注意 の続きのお話です。


相続税専門税理士に任せてスッキリ!
相続税専門税理士が直接対応
事前予約で土日祝日夜間対応可能
明確な料金体系+スピード対応
大手生命保険会社様で相続税・贈与税に関するセミナー講師の実績有(最近の実績:令和5年11月・令和5年12月・令和6年2月)

または はこちらから


みんなが確認するタックスアンサーにはどう書かれている?

上記の記事では、税制改正のあらましの文章を読んだだけでは、生前贈与の加算対象期間の改正内容を間違って捉えてしまう可能性がある、ということについてお話しました。

ちなみに、国税庁HP・タックスアンサーは次のような書きぶりになっています。

国税庁HP・タックスアンサー(一部抜粋加工)
No.4161 贈与財産の加算と税額控除(暦年課税)
相続、遺贈や相続時精算課税に係る贈与によって財産を取得した人が、被相続人からその相続開始前3年以内(死亡の日からさかのぼって3年前の日から死亡の日までの間)に暦年課税に係る贈与によって取得した財産があるときには、その人の相続税の課税価格に贈与を受けた財産の贈与の時の価額を加算します。
※ 令和5年度税制改正により、相続、遺贈や相続時精算課税による贈与により財産を取得した人が、その相続などにより取得した財産に加算する贈与財産(令和6年1月1日以後の暦年課税による贈与に限ります。)の範囲を、相続開始前3年以内から相続開始前7年以内に延長するなどの改正がされました。

つまり、3年(改正前)をベースに書いてあるのです。

現時点の相続税の申告では、7年加算の話は関係ないからでしょうね。

その上で、税制改正により加算対象期間は7年に延長されるんだけれども、「相続などにより取得した財産に加算する贈与財産」は、「令和6年1月1日以後の暦年課税による贈与に限ります」としているので、令和5年分以前の贈与が「改正による加算対象期間の延長の対象」になることはない、ということが分かります。

本丸の相続税法にはどう書かれている?

実際の法律(相続税法)の条文はどのようになっているのでしょうか?

相続税法(一部抜粋)
第19条 相続開始前7年以内に贈与があつた場合の相続税額
相続又は遺贈により財産を取得した者が当該相続の開始前7年以内に当該相続に係る被相続人から贈与により財産を取得したことがある場合においては、その者については、当該贈与により取得した財産(第21条の2第1項から第3項まで、第21条の3及び第21条の4の規定により当該取得の日の属する年分の贈与税の課税価格計算の基礎に算入されるもの(特定贈与財産を除く。)に限る。以下この条及び第51条第2項において同じ。)(以下この項において「加算対象贈与財産」という。)の価額(加算対象贈与財産のうち当該相続の開始前3年以内に取得した財産以外の財産にあつては、当該財産の価額の合計額から100万円を控除した残額)を相続税の課税価格に加算した価額を相続税の課税価格とみなし、第15条から前条までの規定を適用して算出した金額(加算対象贈与財産の取得につき課せられた贈与税があるときは、当該金額から当該財産に係る贈与税の税額(第21条の8の規定による控除前の税額とし、延滞税、利子税、過少申告加算税、無申告加算税及び重加算税に相当する税額を除く。)として政令の定めるところにより計算した金額を控除した金額)をもつて、その納付すべき相続税額とする。

単純に7年と書いてあるだけです。

想う相続税理士

今年相続があり、税理士に依頼せず自分で相続税の申告書を作成しようとお考えになる方がいらっしゃって、その方が真面目で、かつ、法律の文章に抵抗感がない場合、相続税法を最初に見たら、下手をすると平成時代の贈与財産を加算してしまうかもしれません。

「今年の相続はまだ3年」というのは、どこに書かれているのでしょうか?