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タワーマンション節税を認めない「総則6項」とは?

ホームズ!相続財産を財産評価基本通達に従って評価しても、その評価額がその通達の中の規定により認められない、なんてことがあるのかい?
ワトスン君、特別な場合さ。課税の公平を図るというのであれば、全てが同じ評価方法で評価されるべきだからね。しかし、その評価によって課税の公平が大きく阻害される結果となる場合には、課税の公平を図るために、個別的な評価をせざるを得ない場合もある、ということなのさ。

相続税専門税理士の富山です。

今回は、過去のタワーマンション節税がなぜ認められなかったのか、について、お話します。

想う相続税理士

こちらの記事もご覧ください。
なぜタワーマンションで節税ができるの?

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相続財産はどうやって評価する?

相続財産は、「時価」により評価する、と定められています。

相続税法
第22条 評価の原則
この章で特別の定めのあるものを除くほか、相続、遺贈又は贈与により取得した財産の価額は、当該財産の取得の時における時価により、当該財産の価額から控除すべき債務の金額は、その時の現況による。

ところが、相続税法上は、具体的な時価評価の方法が定められていないため、課税の公平を図り、納税者側・課税庁側の負担を減らすため、評価方法を統一することにし、国税庁による財産評価基本通達に基づいて評価することとなりました。

財産評価基本通達 前文・説明文
相続税財産評価に関する基本通達
相続税及び贈与税の課税価格計算の基礎となる財産の評価に関する基本的な取扱いを下記のとおり定めたから、法令に別段の定めのあるもの及び別に通達するものを除き、昭和39年1月1日以後に相続、遺贈又は贈与により取得した財産については、これにより取り扱われたい

タワーマンションの宅地は、財産評価基本通達によれば、路線価方式または倍率方式により評価します。

財産評価基本通達
11 評価の方式
宅地の評価は、原則として、次に掲げる区分に従い、それぞれ次に掲げる方式によって行う。
(1)市街地的形態を形成する地域にある宅地 路線価方式
(2)(1)以外の宅地 倍率方式

財産評価基本通達は万能ではない

財産評価基本通達のとおりに評価しても、税務署に認められない場合があります。

財産評価基本通達
6 この通達の定めにより難い場合の評価
この通達の定めによって評価することが著しく不適当と認められる財産の価額は、国税庁長官の指示を受けて評価する。

この規定を「総則6項」と言います。

想う相続税理士秘書

ザックリ言うと、財産評価基本通達による評価額が時価と比べてメチャクチャ安くなっている場合です。

課税の公平を図るために評価方法を統一したのに、その評価方法を採用することにより、逆に課税の公平を著しく害する場合には、その評価方法によらず、個々のケース毎に適正な時価評価を行うことができる、と規定するものです。

具体的に総則6項が適用されるのは、次のような場合です。

  1. 財産評価基本通達の評価に合理性がない
  2. 他に合理的な評価方法がある
  3. 財産評価基本通達による評価額とその合理的な評価方法による評価方法との差があり過ぎる
  4. 自然にそのような評価になったのではなく、納税者により意図的にそのような評価をすることになった(現預金が相続の時にだけ安く評価されるタワーマンションに形を変えている等)
  5. 財産を多く保有していないとできない、その効果が得られないような節税対策がなされている(財産を多く保有していない方との公平性が保てない)

想う相続税理士

タワーマンションを相続する場合には、ご注意を。