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相続税対策・所得税対策における不動産管理会社のパターン別メリット・デメリット

相続税専門税理士の富山です。

不動産管理会社を使った相続税対策・所得税対策とは?

以前、こちらの記事で、不動産管理会社を使った相続税対策・所得税対策について、お話しました。

今回は、不動産管理会社を活用する場合における、そのパターン別のメリット・デメリットについて、お話します。

各パターンの内容については、上記の記事をご参照ください。

それぞれのパターンにおけるメリットが、他のパターンにおけるデメリットになったり、デメリットがメリットになったりします。

「会社が管理料を徴収する」場合

メリット

管理業務を受託するだけなので、それほど難しくない(とはいえ、実態が伴わないと、個人(不動産オーナー)が管理料を支払っても、経費にはなりません)

デメリット

高い管理料が設定できない(節税効果があまり高くない)

「会社がアパートを借りて入居者に貸す」場合

メリット

入居者が賃貸借契約を結ぶ相手が個人ではなく、会社(不動産管理会社)になるため、個人が亡くなっても、会社が無くなるワケではないので、賃貸借契約の変更をする必要がない(新たに不動産賃貸物件を相続した方と会社との間の賃貸借契約は必要)

個人がご病気などにより入院したり、認知症などにより意思能力がない状態になった場合でも、入居者への対応は会社が行うので、賃貸経営が問題なく継続できる

デメリット

家賃の減少等により不動産賃貸経営の利益が確保できない状況になった場合には、会社を運営していくことが難しくなり、会社を設立した意味合いがなくなる(資金繰りが悪くなった会社に個人がお金を貸すと、相続発生時点のその貸付残高は「貸付金」として相続税の課税対象となる、それに対し、個人の資金繰りが悪くなり、現預金が減れば、その分、相続税が安くなる)

「会社が不動産を買い取る」場合

メリット

不動産賃貸経営がうまくいっている場合(儲けが大きい場合)には、相続税対策・所得税対策の効果が最も大きくなる

個人が亡くなっても、不動産賃貸物件の相続をしなくて済む(不動産賃貸物件を所有しているのは会社だから。会社の株式の相続は必要)

デメリット

不動産を移転する際の所得税・登録免許税・不動産取得税などのコストが高い(この点については、不動産賃貸物件全部を移転するのではなく、上物(建物)だけを移転することにより、コストを下げる方法もある)

想う相続税理士

「会社が管理料を徴収する」「会社がアパートを借りて入居者に貸す」場合には、それぞれ管理料・賃料が適正かどうかという判断が必要となります。

「会社が不動産を買い取る」場合には、そのような判断は必要なくなる半面、買取金額が適正かどうか、という判断が必要となります。