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貸付事業用宅地等に係る小規模宅地等の特例の適用ポイント

相続税専門税理士の富山です。

今回は、相続税の申告における小規模宅地等の特例のうち、貸付事業用宅地等の適用要件について、お話します。

想う相続税理士

相続で取得した土地等が貸付事業用宅地等に該当すると、200㎡まで評価額を50%減額することができます。
アパートや貸家の敷地などが該当します。

想う相続税理士秘書

貸付事業用宅地等に該当するための主な要件とは?

貸付事業用宅地等に該当するパターンは次の2つ

  1. 亡くなった方の貸付事業の用に供されていた宅地等を
  2. 亡くなった方の親族が
  3. 申告期限までの間にその宅地等に係る亡くなった方の貸付事業を引き継ぎ
  4. 申告期限まで引き続きその宅地等を有し
  5. その貸付事業の用に供している場合
  1. 亡くなった方の生計一親族の貸付事業の用に供されていた宅地等を
  2. その生計一親族が
  3. 相続開始時から申告期限まで引き続きその宅地等を有し
  4. 相続開始時から申告期限まで引き続きその宅地等を自己の貸付事業の用に供している場合

「3年縛り規制」とその例外規定

相続開始前3年以内に新たに貸付事業の用に供された宅地等は、適用不可

しかし、亡くなった方や亡くなった方の生計一親族が相続開始の日まで3年を超えて引き続き特定貸付事業を行っていた場合には、3年以内新規貸付物件も適用可

「特定貸付事業」とは?

特定貸付事業とは、準事業以外の貸付事業

準事業とは、事業と称するに至らない不動産の貸付けその他これに類する行為で相当の対価を得て継続的に行う「準事業」

想う相続税理士

「特定貸付事業」については、通達の説明があります。

租税特別措置法関係通達(一部抜粋)
69の4-24の4 特定貸付事業の意義
特定貸付事業は、貸付事業のうち準事業以外のものをいうのであるが、被相続人等の貸付事業が準事業以外の貸付事業に当たるかどうかについては、社会通念上事業と称するに至る程度の規模で当該貸付事業が行われていたかどうかにより判定することに留意する。
なお、この判定に当たっては、次によることに留意する。
(1) 被相続人等が行う貸付事業が不動産の貸付けである場合において、当該不動産の貸付けが不動産所得を生ずべき事業として行われているときは、当該貸付事業は特定貸付事業に該当し、当該不動産の貸付けが不動産所得を生ずべき事業以外のものとして行われているときは、当該貸付事業は準事業に該当すること。
(注) (1)の判定を行う場合においては、昭和45年7月1日付直審(所)30「所得税基本通達の制定について」(法令解釈通達)26-9《建物の貸付けが事業として行われているかどうかの判定》の取扱いがあることに留意する。

最後の「留意」すべき取扱いは、下記のとおりです。

想う相続税理士秘書

所得税基本通達(一部抜粋)
26-9 建物の貸付けが事業として行われているかどうかの判定
建物の貸付けが不動産所得を生ずべき事業として行われているかどうかは、社会通念上事業と称するに至る程度の規模で建物の貸付けを行っているかどうかにより判定すべきであるが、次に掲げる事実のいずれか一に該当する場合又は賃貸料の収入の状況、貸付資産の管理の状況等からみてこれらの場合に準ずる事情があると認められる場合には、特に反証がない限り、事業として行われているものとする。
(1) 貸間、アパート等については、貸与することができる独立した室数がおおむね10以上であること。
(2) 独立家屋の貸付けについては、おおむね5棟以上であること。

想う相続税理士

所得税の「5棟10室基準」が出てくるのです。