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不動産の共有はメリットよりもデメリットの方が大きい

想う相続税理士、富山です。

今回は、相続不動産の共有について、お話します。

みんなが納得する遺産分けは難しい

亡くなった方が遺言を残されていない場合には、相続人間で遺産分割協議を行い、遺産の分け方を決めることになります。

それぞれの方が色々な考えや想いをお持ちなので、全員が納得する遺産分けというのはなかなか難しい場合があります。

相続税申告のお客様とお話すると、テレビなどで見てご存知なのか分かりませんが、「配偶者が1/2でしょう、で、子供が2人だったらその1/2ずつで、1/4ずつ分ければいいんですよね」というようなことをおっしゃられます(実際には全員が納得すれば、どのように分けても大丈夫です)。

そんなキレイに1/2・1/4・1/4に分けられませんから、「じゃあ不動産は共有にしようか」というような話になりがちです。

そこで、不動産を共有にすることの「メリット」「デメリット」について、考えてみたいと思います。

不動産を共有にすることのメリット

分け方が不公平だという文句が出ない

単純な取得財産の価値としては、キレイに1/2・1/4・1/4になるワケですから、完全に公平です。

ですから、遺産分けが不公平だ、という話にはなりません。

売却時の特別控除が人数分使える

ご自宅を売却した場合には(相続した後に売った場合の所得税の話です)、その売却の儲けから最大3,000万円を控除することができるのですが、この最大3,000万円というのは、1人当たりに認められた金額であるため、3人で共有という場合には、3,000万円×3人=9,000万円まで税金がかからない、ということになります。

とはいえ、自宅を売却した場合に、そんな1億近い儲けなんて出ないでしょうから、実際にはメリットとは言えないかもしれません。

想う相続税理士秘書

不動産を共有にすることのデメリット

全員の足並みが揃わないと何もできない

共有者の一人でも反対すれば、その財産を売ったり、貸したりすることができません。

共有者の人数が多いと、何かやるにしても同意を得るのが難しくなります。

さらに相続が起きると大変

共有になっているということは、それだけ持ち主が多い状態なワケですが、その持ち主に相続があった場合には、さらにその下の子供などに、その不動産の持分が引き継がれるため、持ち主がどんどん増えていきます。

さらに意見をまとめるのが難しくなります。

逆に不公平感が生じる火種になる場合も!

例えば、相続により長男と長女の共有になっている不動産があり、そこに長男が住んでいる場合、本来はその不動産に係る固定資産税は2人で払う必要があります。

しかし、長男が「自分が住んでいるから」といって、固定資産税については全部負担しているとします。

ここまではいいのですが、例えばその長女に相続があった場合、その長女の相続人は他の親族が住んでいる不動産の分の相続税を負担しなければいけないことになります。

じゃあ第三者に売ってお金に変えちゃおう、ということもできるんですが、そんなことをしたら長男家との仲も悪くなってしまう可能性がありますし、長男に買い取ってもらうとしたら、それなりの金額になるため、長男がシブる可能性もあります。
そうなると泣き寝入り状態となり、共有にしたせいで大損を被ることになってしまいます。

想う相続税理士

安易に共有にしないよう、ご注意を。