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相続税専門税理士㊙カード4【相続放棄】


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相続放棄の注意点

相続放棄の手続きと期限

民法(一部抜粋)
(相続の放棄の方式)
第九百三十八条 相続の放棄をしようとする者は、その旨を家庭裁判所に申述しなければならない。
(相続の承認又は放棄をすべき期間)
第九百十五条 相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から三箇月以内に、相続について、単純若しくは限定の承認又は放棄をしなければならない。ただし、この期間は、利害関係人又は検察官の請求によって、家庭裁判所において伸長することができる。
2 相続人は、相続の承認又は放棄をする前に、相続財産の調査をすることができる。

相続の放棄には正式な手続きと期限がある

相続放棄による他者への影響

民法(一部抜粋)
(相続の放棄の効力)
第九百三十九条 相続の放棄をした者は、その相続に関しては、初めから相続人とならなかったものとみなす。

相続人が妻・長男・次男というケース

長男が相続の放棄をすると、その長男の相続分は次男の相続分となる(相続分は同順位に移転する)
※長男が妻(長男から見て母)に財産を多く相続してもらおうとして相続の放棄をしても、妻の相続分(1/2)は増えない

長男・次男(第一順位)が相続の放棄をすると、亡くなった方の父母(第二順位)が妻とともに相続人となる(相続権は次順位へ移転する)
※長男・次男が相続の放棄をすることにより、妻(長男・次男から見て母)が全財産を相続できるようになるワケではない、妻は義父母(旦那の父母)と遺産分割協議をすることになる
※妻の相続分は2/3になる(増える)

妻・長男・次男が相続の放棄をし、それにより相続人となった父母も相続の放棄をすると、亡くなった方の兄弟姉妹が相続人となる(相続人は次々順位へ移動する)
※妻が相続の放棄をしなければ、妻の相続分は3/4になる(増える)

※借金などの債務が多額にあり、それを相続したくない(引き継ぎたくない)ために相続の放棄をする場合には、特に上記の流れ(自分が相続の放棄をすると、他の親族が債務を引き継ぐことになってしまう)に留意する必要がある

相続放棄者による管理

民法(一部抜粋)
(相続の放棄をした者による管理)
第九百四十条 相続の放棄をした者は、その放棄の時に相続財産に属する財産を現に占有しているときは、相続人又は第九百五十二条第一項の相続財産の清算人に対して当該財産を引き渡すまでの間、自己の財産におけるのと同一の注意をもって、その財産を保存しなければならない。

※民法改正有

相続の放棄をするだけでは、相続財産に対する管理継続義務が残る場合がある

相続放棄に関係なく受け取れる「みなし相続財産」

下記のような「みなし相続財産」は、相続の放棄をしても受け取ることができる

「死亡保険金」
「死亡退職金」
亡くなった方が保険料を負担し、亡くなった方以外の方が契約者となっている生命保険契約で、相続開始時に保険事故が発生していない「生命保険契約に関する権利」
亡くなった方が保険料を負担し、亡くなった方以外の方が契約者となっている定期金給付契約で、相続開始後に定期金給付事由が発生して契約者がお金を受け取る「定期金に関する権利」