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同じ月でも類似業種の業種目別株価は変わることがあるので注意!

想う相続税理士、富山です。

今回は、取引相場のない株式を評価する場合における、類似業種比準方式の注意点について、お話します。

同族会社の株式を評価する場合に出てくる類似業種比準方式

相続財産の中に、親族で営んでいる同族会社などの「取引相場のない株式」があると、その株価を「類似業種比準方式」というモノで評価する場合があります。

これは、その評価しようとする会社と事業の種類が同一または類似する複数の上場会社の株価の平均値を参考にして評価する方法です。

その場合、亡くなった月やその前月などの上場会社の株価平均値を使うのですが、そこで注意すべき点があります。

会社の業種はずっと同じではない

類似業種比準方式で使用する上場会社の株価の平均値は、日本国内の全ての上場会社が対象となっていて、その会社の営む業種目ごとにグルーピングして集計した平均値が計算されています。

目まぐるしい時代の変化に対応するため、上場会社でも普通に他の事業にシフトしたりします。

食料・飲料卸売業を営んでいた上場会社の売上のほとんどが、化学製品卸売業の売上になることだってあり得ます。

そうすると、その上場会社の株価は、化学製品卸売業の株価として平均に取り入れられることになります。

食料・飲料卸売業の株価の平均値の計算からは、その会社の分を除外することになります。

除外すると、当然、平均値は変わります。

また、新たに食料・飲料卸売業に業態変更してきた会社があれば、その会社の株価も加味することになります。

つまり、上場会社の株価平均値は変化する、ということです。

年の変わり目に近い月の株価を調べるときは注意

参考 令和3年分の類似業種比準価額計算上の業種目及び業種目別株価等について(法令解釈通達)国税庁 これは、今日検索すると出てくる、最新の業種目別株価等です。

「令和3年分の相続税及び贈与税の申告のため」と書かれています。

ここがポイントです。

想う相続税理士秘書

目次のところに「12月分まで掲載」とありますが、令和3年の1月から12月までの株価の平均値だけでなく、その前の令和2年の11月・12月の株価平均値も記載されています。

これは、相続があった月の株価だけでなく、その前月、さらのその前月などの株価も計算に使用できるからです。

もう少しすると、今度は令和4年の途中までの業種目別株価等が発表されます。

そして、その表にも同様に、令和3年の11月・12月の株価平均値が記載されます。

これは、「令和4年分の相続税及び贈与税の申告のため」のモノです。

先ほどお話したように、上場会社の業態変更などがあると、業種ごとの平均株価計算の対象となる会社が変わります。

「令和3年分」に記載されている「令和3年11月・12月」の平均株価と、「令和4年分」に記載されている「令和3年11月・12月」の平均株価が異なる場合がありますので、ご注意を。

想う相続税理士

ネットで業種目別株価等を入手する場合には、いつの株価を計算するのか、そのために使用できる業種目別株価等か、をきちんと確認するようにしましょう。