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特定事業用宅地等の3年縛り解除の15%基準の計算方法

相続税専門税理士の富山です。

特定事業用宅地等の3年縛りの例外条件とは?

今回は、上記の記事でお話した特定事業用宅地等の3年縛りが解除される規模要件としての「15%基準」について、お話します。

15%基準を満たす事業を「特定事業」という

租税特別措置法関係通達(一部抜粋加工)
69の4-20の3 政令で定める規模以上の事業の意義等
措置法令第40条の2第8項で定める規模以上の事業は、次に掲げる算式を満たす場合における当該事業(以下69の4-20の3において「特定事業」という。)であることに留意する。
なお、特定事業に該当するか否かの判定は、下記の特定宅地等ごとに行うことに留意する。

(算式)
①事業の用に供されていた減価償却資産(注1)のうち被相続人等が有していたもの(注2)の相続の開始の時における価額の合計額
②新たに事業の用に供された宅地等(以下69の4-20の3において「特定宅地等」という。(注3))の相続の開始の時における価額
①/②≧15/100

上記の算式を計算する場合における基本的な注意事項について、お話します。

いつの時点の金額で判定する?

「相続の開始の時における」とあるように、相続開始時の金額で判定します。

つまり、生前にこの取扱いを知っていて、特定事業に該当するように、その宅地等を事業の用に供した時点で15%基準を満たすようにしていたとしても、その後の土地の金額の変動、建物等の金額の変動(減少)により、相続開始時には15%基準を満たさなくなる可能性がある、ということに留意する必要があります。

3年を経過すればいいですけどね。

想う相続税理士秘書

割合判定で使用するのは何の金額?

「相続の開始の時における『価額』」「価額」とは何のことなのでしょうか?

財産評価基本通達(一部抜粋加工)
1 評価の原則
財産の評価については、次による。
(2) 時価の意義
財産の価額は、時価によるものとし、時価とは、課税時期において、それぞれの財産の現況に応じ、不特定多数の当事者間で自由な取引が行われる場合に通常成立すると認められる価額をいい、その価額は、この通達の定めによって評価した価額による

途中まで読むと、売買実例価額なのか!と思ってしまいそうになりますが、最終的に「この通達の定めによって評価した価額」とあるように、通常の相続税評価額ということになります。

想う相続税理士

15%前後の場合には、計算間違い(個々の財産の評価の間違い)があると、基準を満たすと思っていたものが満たしていなかったり、逆に、基準を満たさないと思ってあきらめたら本当は満たしていた、なんてことがあり得ますので、ご注意を。