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相続税申告における土地の評価単位の考え方

想う相続税理士、富山です。

今回は、相続税申告において土地を評価する際の「評価単位」について、お話します。

個々に評価しても全体で評価しても相続税は同じ?

相続財産の中に、A土地(○○町1-1)とB土地(○○町1-2)があるとします。

A土地とB土地は隣接していて、同じ路線価2万円の道に接しており、面積も500㎡ずつで同じです。

路線価方式により評価する場合には、路線価×面積が基本ですから、A土地とB土地を個々に評価するとすれば、それぞれ2万円×500㎡=1,000万円となります。

だから、相続財産としては必ずA土地1,000万円+B土地1,000万円=2,000万円になるかというと、そうとは限りません。

A土地とB土地を一体で評価すべき場合もあります。

その場合には、合計で1,000㎡の土地になりますので、広い土地に適用できる「地積規模の大きな宅地の評価」により、評価額が下がる可能性があります。

また、路線価方式は「路線価×面積」により計算するといっても、それで終わりではなく、例えば、間口が狭いことや土地の形状が悪いこと等により評価額が下がったりします。

一体で評価すれば、間口が広くなりますし、評価する土地の形状も変わります。

結果として、土地の評価額が変わり、相続税も変わります。

倍率方式による評価の場合にも、同様の影響が出るケースがあります。

想う相続税理士秘書

土地を評価する最初のステップとは?

財産評価基本通達(一部抜粋)
7 土地の評価上の区分
土地の価額は、次に掲げる地目の別に評価する。
地目は、課税時期の現況によって判定する。
(1) 宅地
(2) 田
(3) 畑
(4) 山林
(5) 原野
(6) 牧場
(7) 池沼
(8) 削除
(9) 鉱泉地
(10) 雑種地

まずは土地を、上記の土地の種類(「地目」)ごとに区分します。

固定資産評価証明書や固定資産税の課税明細書には、「登記地目」「課税地目」の2種類の地目が記載されていますが、これらの地目が正しいとは限りません。

実際に現況の地目を確認しましょう。

地目別に分けたら次は?

財産評価基本通達(一部抜粋)
7-2 評価単位
土地の価額は、次に掲げる評価単位ごとに評価する
(1) 宅地
宅地は、1画地の宅地(利用の単位となっている1区画の宅地をいう。以下同じ。)を評価単位とする。
(2) 田及び畑
田及び畑(以下「農地」という。)は、1枚の農地(耕作の単位となっている1区画の農地をいう。以下同じ。)を評価単位とする。
ただし、市街地周辺農地、市街地農地及び生産緑地は、それぞれを利用の単位となっている一団の農地を評価単位とする。
(3) 山林
山林は、1筆の山林を評価単位とする。
ただし、市街地山林は、利用の単位となっている一団の山林を評価単位とする。
(4) 原野
原野は、1筆の原野を評価単位とする。
ただし、市街地原野は、利用の単位となっている一団の原野を評価単位とする。
(7) 雑種地
雑種地は、利用の単位となっている一団の雑種地(同一の目的に供されている雑種地をいう。)を評価単位とする。

基本的には、利用単位ごとに1つの土地として評価します。

異なる地目でも1つの土地として評価する場合がある!

財産評価基本通達(一部抜粋)
7 土地の評価上の区分
ただし、一体として利用されている一団の土地が2以上の地目からなる場合には、その一団の土地は、そのうちの主たる地目からなるものとして、その一団の土地ごとに評価するものとする。

その土地の利用状況により、異なる地目でも、1つの土地として評価する場合があります。

一体利用されていなくても、1つの土地として評価する場合がある!

財産評価基本通達(一部抜粋)
7 土地の評価上の区分
市街化調整区域以外の都市計画区域で市街地的形態を形成する地域において、市街地農地、市街地山林、市街地原野又は宅地と状況が類似する雑種地のいずれか2以上の地目の土地が隣接しており、その形状、地積の大小、位置等からみてこれらを一団として評価することが合理的と認められる場合には、その一団の土地ごとに評価するものとする。

宅地化が進んでいる地域の場合には、さらに一まとまりで評価するケースがあります。

想う相続税理士

電卓をたたく前に、まずは土地の状況をきちんと把握しましょう。