【毎日更新】相続税専門税理士ブログ

行き止まり私道で行き来している分譲地内の宅地の相続税評価額

相続税専門税理士の富山です。

今回は、分譲地の中に亡くなった方のご自宅の敷地などの宅地があり、その宅地には、分譲地内にある行き止まり私道を通って出入りしている、という場合における、その宅地(及び私道)の相続税評価について、お話します。


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まずは私道の正体を確認する

上記の左図の宅地Aを亡くなった方が所有されていたとします。

宅地Bから宅地Dは他の方が所有している宅地です。

Eは公道ではなく私道です(私道E)。

この場合、宅地Aをいきなり評価するのではなく、私道Eについて、その正体をきちんと確認する必要があります。

私道が共有になっている場合

私道Eが宅地A・Bの所有者の共有(持分は各1/2)になっている場合があります。

どちらの家の人も通る道だから一緒に所有しよう、ということです。

この場合には、特定の者(宅地Aと宅地Bに行き来する方のみ)の通行の用に供されている私道として、

財産評価基本通達(一部抜粋)
24 私道の用に供されている宅地の評価
私道の用に供されている宅地の価額は、11《評価の方式》から21-2《倍率方式による評価》までの定めにより計算した価額の100分の30に相当する価額によって評価する。この場合において、その私道が不特定多数の者の通行の用に供されているときは、その私道の価額は評価しない。

を適用して評価(30%評価)することになるモノと思われます。

全体を1つの土地として評価し、持分(1/2)を乗じます。

この場合には、私道Eは建築基準法第42条第1項第5号の位置指定道路(つまり建築基準法上の道路)になっていて、その建築基準法上の道路に(2m以上)接していることにより、宅地A・Bには家が建てられる、ということになっているモノと思われます(宅地C・Dは路線Fから出入りできます)。

特定路線価の設定を検討する

上記のとおり、その私道が位置指定道路になっている場合、私道Eに特定路線価を設定してもらうことができます。

特定路線価により評価することが合理的であれば、特定路線価の設定(設定申出)を検討しましょう。

下記の記事をご参照ください。

想う相続税理士秘書

特定路線価を設定しなかったら税務署に設定された事例

私道が細い道の集合体になっている場合

上記の右図のように、見た目は1本の私道でも、実際には細く切れていて、それぞれの細い道を通じて、宅地A・Bが路線Fとつながっている、というような状況になっている場合もあります。

この場合には、その細い道は、宅地の一部です。

この細い道の幅が2m以上あり、宅地と細い道が一体となって、路線Fと(2m以上)接していることにより、宅地A・Bには家が建てられる、ということになっているモノと思われます。

私道E1は宅地Aと一体で評価します。

私道は宅地の一部なのです。

このような土地を「路地状敷地」と言います。

ただし、この細い道を全部合わせたモノ(E1+E2)が1本の道として上記の「位置指定道路」になっている場合には、私道を宅地の一部として評価せず、別個の私道として30%評価になるものと思われます。

私道E1のみを単体評価するのではなく、位置指定道路(E1・E2)全体で評価し、面積按分して私道E1を評価することになるものと思われます。

この場合にも、上記の特定路線価の設定の検討が必要になるものと思われます。

想う相続税理士

亡くなった方が元々この分譲地の全ての土地を持っていて、宅地Aから宅地Dを分譲して売却し、私道E部分のみを所有している、という場合、この私道Eは相続財産として評価しなくていい場合がありますので、ご注意を。