相続税専門税理士ブログ

お墓になっている土地でも相続税が非課税にならない場合がある

相続税専門税理士の富山です。

今回は、お墓が建っている土地の相続税評価について、お話します。

お墓はどうして非課税になる?

「お墓は相続税がかからない(非課税財産である)」という話を聞いたことがある方は多いかもしれません。

相続税法(一部抜粋)
第12条 相続税の非課税財産
次に掲げる財産の価額は、相続税の課税価格に算入しない。
二 墓所、霊びよう及び祭具並びにこれらに準ずるもの

相続税法基本通達(一部抜粋)
12-1 「墓所、霊びょう」の意義
法第12条第1項第2号に規定する「墓所、霊びょう」には、墓地、墓石及びおたまやのようなもののほか、これらのものの尊厳の維持に要する土地その他の物件をも含むものとして取り扱うものとする。

しかし、下記の記事でもお話したように、「購入しただけのお墓」だと、非課税財産として取扱えない可能性があります。

お墓を買えば相続税は非課税?

それでは、実際にお墓としてずっと使われている土地であれば、相続税の非課税財産として取扱っていいのでしょうか?

その土地はご先祖様を祀って日常礼拝のように供している土地か

その土地が墓地として貸し付けられている場合、つまり、亡くなった方が生前、例えば、お寺に土地を貸していて、お寺がその土地を墓地として使用している場合、その土地は、相続税の非課税財産にはなりません。

非課税になるのは、そのご一家(亡くなった方や相続人の方など)が、ご先祖様を祀って(まつって)いて、日常礼拝をしているような場合です。

想う相続税理士

このような裁決事例もあります。

国税不服審判所HP(一部抜粋)
貸し付けている墓地用地の相続税評価額について、残存期間が50年を超える地上権が設定されている土地の評価に準じて評価した事例
本件土地は、昭和9年以来、寺の墓地の用に供され、今後も引き続き墓地として永代使用させるものと推認されるので、その評価については、相続税法第23条に規定する残存期間が50年を超える地上権が設定されている土地の評価に準じて扱うのが相当であると認められる。
昭和47年3月30日裁決

「庭内神し」もただちに非課税になるとは限らない

上記相続税法第12条1項2号の「墓所、霊びよう及び祭具並びにこれらに『準ずるもの』」「準ずるもの」には、「庭内神し」が含まれます。

庭内神しとは、一般に、屋敷内にある神の社や祠等といったご神体を祀り日常礼拝の用に供しているものをいい、ご神体とは不動尊、地蔵尊、道祖神、庚申塔、稲荷等で特定の者又は地域住民等の信仰の対象とされているものをいいます。

想う相続税理士秘書

これらも、「日常礼拝の対象とされているといってよい程度に密接不可分の関係にある相当範囲の敷地や附属設備である場合」(国税庁HP「庭内神しの敷地等」)であれば、非課税資産に該当するとされていますが、そうでない場合には、通常の財産として相続税の課税対象となります。

想う相続税理士

現地調査をして土地を見て、「お墓になっているから非課税」と早合点しないよう、ご注意を。