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【税理士が解説】曖昧な債務を相続税申告で債務控除する場合の考え方

想う相続税理士、富山です。

今回は、相続税申告における債務の債務控除について、お話します。

相続税は債務や葬式費用を引いて計算する

10億円の預貯金を相続しても、9億5,000万円の債務も一緒に相続したら、プラスマイナス5,000万円の財産を相続したのと一緒ですよね。

相続後に預貯金を債務を返済に充てたら、5,000万円しか残りませんから。

ですから、相続税は、預貯金などのプラスの財産から、債務や葬式費用というマイナスの財産を差し引いた(この差し引くことを「債務控除」と言います)後の金額をベースに計算します。

債務は借用書がなくてもOK?

この債務については、

相続税法第14条(一部抜粋)
控除すべき債務は、確実と認められるものに限る

とされています。

借用書などの書面がないと「確実と認められるもの」に該当しないのでは?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、書面がなければ債務控除が認められない、というワケではありません。

想う相続税理士

その債務を引き継いだ相続人が、相続後に実際にその債務を弁済している、という事実があれば、その債務が存在していたことを立証しやすくなりますので、特に金額が少ない場合には、相続税の申告期限までに返済してしまう、というのも手です。

金額が曖昧な債務はダメ?

債務の金額が曖昧な場合はどうすればいいでしょうか?

この場合には、亡くなった時点で確実と認められる金額だけを対象とします。

「返さなくてもいいかも」という金額は、「確実」とは言えません。

「返さなくていい」のであれば、それはお金の貸し借りではなく、贈与です。

亡くなった方が生前に贈与税を申告していなかった、ということになると、「贈与税の期限後申告」「その期限後申告分の贈与税を債務控除の対象に含める」などの対応が必要となります。

想う相続税理士秘書

想う相続税理士

法人税の世界には、「債務確定主義」というモノがあります。

経費(損金)を計上していいかどうかの判断をする場合に、「債務が確定しているかどうか」で考えるのです。

相続税の債務控除をする際には、ここまで求められていません(「確定」していなくても「確実」ならOK)。

法人税のアタマで考えると、間違えますので、ご注意を。