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相続税の節税対策の真の目的を見失わないことが大事

相続税が安くなればいいと考えがち

一口に「相続対策」と言っても、その内容は大きく下記の3つに分かれます。

(1)遺産争い(争族)を避ける→遺産分割対策
(2)相続税を安くする→相続税の節税対策
(3)相続税を納められるようにする→相続税の納税資金対策

この中で、相続人の方、または相続人となられる方が一番大事だと思いがちなのが、(2)の相続税の節税対策です。

相続税が安くなりさえすればいい、安ければ払えるだろう、という考え方です。

確かにその視点は大事です。

相続税を安くすることも重要なのですが、その考え方の背景には、安くすることにより、手残り(相続税を払った後に残る財産)をできるだけ増やしたい、というお気持ちがあるはずです。

ですから、相続税の節税対策の真の目標は、いくら払うかよりも、いくら残すか、なのです。

もっと突っ込んで言うと、相続税を安くすることが、必ずしも、手残りを増やすことに結びつかない場合があることにご注意いただきたいのです。

実は会社がやる節税対策も一緒

会社の社長が法人税を払いたくないために、大型の機械を買ったりして設備投資をする場合があります。

その設備投資費用が経費となり、利益を少なくするため、法人税も減る、ということです。

しかし、設備投資はタダではできません。

設備投資をした分、お金が出ていってしまいます。

法人税が安くなる分以上に、手元のお金が出ていくのなんて、法人の決算対策ではザラです。

商売のプロでさえそうなんですから、一般の方が相続した時に、相続税を安くすることだけを考えてしまうのはしょうがないのでしょうか?

法人税と相続税はやっていることの土俵が違う

法人が設備投資するのは、その設備投資によりさらに売上を上げるためです。

つまり、未来の利益を確保するためです。

それと同時に現在の税金(法人税)が安くなるので、一石二鳥なのです(ただし将来の税金が増えますので、税金の先送り的な側面もあります)。

将来の売上アップや経費の削減(省エネ化した機械を購入することにより電気代を削減するなど)に貢献しないような設備投資は、節税ではありません。

何もしないで税金を払った方が、現金が残るのですから。

最終的に残る財産に注目する

「多額の相続税を払っても、現預金が2,000万円残る」というパターンと、「相続税をほとんど払わないけれども、残ったのは売れるかどうか分からない不動産ばっかり」というパターン、どちらがいいでしょうか?

国に持っていかれるお金(相続税)を減らすことにばかり思考の焦点が当たってしまうと、失敗してしまうことがありますから、ご注意を!