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土地がなくても借地権があるかも!

相続税専門税理士の富山です。

今回は、相続税の申告における借地権の計上について、お話します。

建物は空中に建たない

「不動産」と言うと、土地や建物だけを思い浮かべるかもしれませんが、不動産鑑定評価基準上は次のように分類されています。

更地・建付地・借地権・底地・区分地上権等
自用の建物及びその敷地・賃家及びその敷地・借地権付建物・区分所有建物及びその敷地等
民法上は、「土地及びその定着物」と規定されています(第86条)。

想う相続税理士秘書

相続税申告の際に、固定資産評価証明書や固定資産税の課税明細書を見て、「うちは建物しかないから、建物だけを計上すればいいよね」と考えてはいけません。

建物は空中に建築できません。

必ず土地の上に建っています。

その土地が亡くなった方のモノでなければ、評価証明書などには出てこないワケです。

そうなると、他人の土地の上に建っている、ということになりますが、建物が建っているということは、そこに権利(「借地権」)が発生します。

土地は持っていないけれども、権利があるから、そこに建物が建てられる、ということです。

この借地権は、相続税の課税対象となります。

想う相続税理士

相続税の申告における借地権とは、借地借家法における借地権と同義です。

土地があっても借地権もあるかも!

評価証明書に建物の記載があって、同じ場所(所在)の土地の記載がある場合、その建物と土地を申告すればそれでOKかというと、そうではない場合があります。

その建物が、亡くなった方の土地と他人の土地にまたがって建っていないかの確認が必要です。

建物図面を取得すると、その建物がどこに建っているのかが分かります。

また、建物の面積が自分の土地の面積に対して大きい場合にも、借地権の存在が疑われます。

借地権が存在しない場合には、そもそも亡くなった方の土地の面積が正しくない可能性があります。

登記簿上、または、課税上の面積よりも実際の面積が大きいのであれば、その実際の面積ベースで評価する必要があります(登記簿上ベース・評価証明書等ベースの評価では、過少申告になってしまいます)。

想う相続税理士秘書

評価証明書はどうやって入手する?

借地権を評価する場合、亡くなった方の評価証明書には、その借りている土地の情報がないため、その地主さんの評価証明書を取得する必要があります。

しかし、勝手に他人の土地の評価証明書を取得することはできません(そんなことができたら、他人の財産が分かってしまいます)。

このような場合には、賃貸借契約書の写しや地代の領収証などを市区町村役場に持参して、土地・家屋課税台帳記載事項証明書等を取得することができます。

借りている土地の部分だけの評価証明書を取得することができる場合もあります。

想う相続税理士

路線価図や評価倍率表を見ると、そのエリアの借地権割合というモノが分かります。

その土地の更地としての評価額に、その借地権割合を掛ければ、その借地権の評価額になるかというと、そんなに単純ではありません。

土地を借りる際に支払った権利金や毎年(または毎月)払っている地代の金額によって、その借地権の評価は変わってきますので、ご注意を。

例えば、「相当の地代」を払っている場合には、借地権がゼロになる場合があります。