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勝手に贈与されちゃった場合とかに贈与税が課税されないようにするためには?

想う相続税理士、富山です。

今回は、名義変更後にその取消しをする場合の贈与税の課税関係について、お話します。

タダで名義が変われば贈与

モノの名義が変わるということは、所有権が移転する、ということです。

例えば、Aさんの自宅の土地の名義を、AさんからBさんに変える(名義変更する)ということは、その土地はBさんのモノになる、ということになります。

この場合に、AさんがBさんからその土地代としてお金をもらっているのであれば、「譲渡(売買)」ということになり、お金をもらったAさんの「所得税」の課税の対象になりますが、お金をもらっていないのであれば、「贈与」になり、もらってトクをしたBさんの「贈与税」の課税の対象になります。

これが大原則です。

相続税法基本通達
9-9 財産の名義変更があった場合
不動産、株式等の名義の変更があった場合において対価の授受が行われていないとき又は他の者の名義で新たに不動産、株式等を取得した場合においては、これらの行為は、原則として贈与として取り扱うものとする。

贈与の意思がなくても贈与になっちゃうの?

上記の通達を見ると、「タダで名義が変わっていれば贈与」ということになっています。

このブログの他の記事でも再三触れていますが、贈与が成立するためには、あげる人・もらう人双方の「あげましたよ」という意思・「もらいましたよ」という認識があることが大前提です。

財産の名義が変わったとしても、そのような贈与の意思がない場合もあります。

想う相続税理士

贈与という行為の意味をきちんと認識していないままに、間違って名義を変更しているような場合などです。

真実の所有者に名義を戻せばセーフになる場合がある!

間違いに気がついたのであれば、モノの名義を本当の所有者に変更する必要がありますよね。

名義を正しく修正しても、贈与税がかかってしまったら、ツラいですよね。

そのような場合についての課税の取扱いが、次の通達に定められています。

参考 名義変更等が行われた後にその取消し等があった場合の贈与税の取扱いについて国税庁

そこで、財産の名義変更又は他人名義による財産の取得があった場合においてこれらの行為が贈与の意思に基づかないで、又は錯誤により行われたかどうかの判断については、財産の権利者の表示を明らかにすることも併せ考え、財産の名義人とその権利者とを一致させることによることとするとともに、贈与契約の取消し等があった場合の取扱いを定めたものである。

いくつかピックアップします。

想う相続税理士秘書

(他人名義により不動産、船舶等を取得した場合で贈与としない場合)

新たな名義人となっている方が、「自分の名義になっているのは知らなかった!」という状態で、その財産を使ったり、その財産から利益を得たりしているということがなければ、贈与税の申告や税務署による決定・更正があるまでの間に真実の所有者に名義を変更すれば、贈与はなかったものとして取扱います。

(過誤等により取得財産を他人名義とした場合等の取扱い)

その名義変更が間違いに基づくものであったり、軽率にしてしまったことであることが、年齢等により確認できる場合には、上記と同様に真実の所有者に名義を変更すれば、贈与がなかったものとして取扱います。

(取得者等の名義とすることが更正決定後に行われた場合の取扱い)

税務署による更正・決定がされてしまった(つまり、上記の取扱いのタイムリミットに間に合わなかった)としても、それについての異議申立てがあり、上記の取扱いを知らなかった、そして、すぐに真実の所有者に名義を変更している、という場合には、贈与がなかったものとして取扱うことができるものとされています。

想う相続税理士

安易な財産の移転をしないように、ご注意を!