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相続があった場合の不動産賃貸収入は誰のモノ?

想う相続税理士、富山です。

今回は、亡くなった方が賃貸物件をお持ちであった場合の、賃貸収入の取扱いについて、お話します。

ポイント

  1. 亡くなる前の分は相続人間で話し合って決めた人のモノ
  2. 遺産分割が確定するまでの間の分は相続人全員のモノ
  3. 遺産分割が確定した後の分は賃貸物件を相続した人のモノ

こちらもご覧ください。

想う相続税理士秘書

相続税申告における地代や家賃の取扱い

亡くなる前までにもらうべき分の地代家賃は相続財産

お亡くなりになった方が、その所有していた賃貸物件の借地人や借家人の方から、もらうべき賃貸収入を受け取らずに亡くなっている場合、亡くなった時点では、地代家賃が「未収」の状態ということになります。

その金額は、「未収家賃」として相続財産に該当し、相続税の課税対象になります。

財産評価基本通達
208 未収法定果実の評価
課税時期において既に収入すべき期限が到来しているもので同時期においてまだ収入していない地代、家賃その他の賃貸料、貸付金の利息等の法定果実の価額は、その収入すべき法定果実の金額によって評価する。

この未収家賃を誰がもらうかは、相続人間の遺産分割協議により決定します(遺言があれば原則として遺言に従います)。

相続財産ですから、亡くなった後に相続人の方が受け取ったからといって、相続人の方が自分の所得として確定申告をする必要はありません。

亡くなった後にもらうべき分の地代家賃は相続人全員の不動産取得

亡くなった方の確定申告は、その年の1月1日から亡くなった日までの期間で区切って計算します。

その後の期間にもらうべき地代家賃については、財産を引き継ぐ相続人の方が申告することになります。

相続人の誰が申告するか、というと、全員が申告しなければなりません。

遺産分割協議が成立するまでの間は、その賃貸物件は相続人全員の共有状態である、という取扱いになるため、各相続人が法定相続分に応じて、その地代家賃を自分の所得として確定申告することになります。

遺産分割協議が成立した後は申告を一本化する

遺産分割協議が成立すると、その賃貸物件の所有者が確定します。

そうすると、その賃貸物件は共有状態ではなくなります。

地代家賃も、新所有者となった相続人のモノになります。

確定申告では、その新所有者の相続人が、地代家賃の全額を申告することになります。

この一本化するのは、遺産分割協議が成立した後の期間の分です。

成立する前の期間については、各相続人の方が法定相続分に応じて申告したままでOKです。

それをさかのぼってやり直すということはしません。

想う相続税理士

遺産分割協議成立前の地代家賃を相続人間で精算したりすることがないように、ご注意を。