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住んでいる家が2つあったら2つとも小規模宅地等の特例の対象になる?

バーチャル相談問答
亡くなった父は、栃木県と都内の2ヶ所に家を持っていました。

母はその栃木県の家に住んでいて、父は週末はその栃木県の家で母と過ごし、平日は都内の会社で働き、栃木には帰らずその都内の家に帰宅していました。

この場合、小規模宅地等の特例の適用が受けられるのは、栃木県の方の家でしょうか?それとも、都内の方の家でしょうか?

想う相続税理士

亡くなった方の自宅について特例を受けるとなると、小規模宅地等の特例のうち「特定居住用宅地等」に該当するかどうか、というお話だと思いますが、この場合の特定居住宅地等とは、「亡くなった方の居住の用に供されていた宅地等」であることが要件となります。

その「亡くなった方の居住の用に供されていた宅地等」は、1つしか認められません。

ですから、どちらが「主として」居住の用に供されていた宅地等に該当するのか、を判断する必要があります。

都内の方が土地の単価が高く、小規模宅地等の特例の適用の効果が高いからそちらで適用を受けるとか、住民票上の住所地の方なら大丈夫とか、そういう判断をしてはいけません。

あくまでも、居住の実態で判断することになります。

「生活の拠点」はどちらなのか、メインはどちらなのか、こっちがメインだとしたら、もう片方はそれに対するサブという感じか、というように考えをめぐらしていただければ、と思います。

ちなみに、特定居住用宅地等を配偶者が取得するパターンなら、配偶者はそこに住んでいなくても適用を受けられますし、申告期限までに売ってしまってもOKです。

ですから、東京の方がメインだということであれば、お母様が東京の家を相続により取得すれば、その家に住んでいなくても、東京の家について、小規模宅地等の特例の適用を受けることができます。

解説・補足

租税特別措置法施行令
第40条の2 小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例(一部抜粋)
11 法第69条の4第3項第2号に規定する政令で定める宅地等は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める宅地等とする。
一 被相続人の居住の用に供されていた宅地等が二以上ある場合 当該被相続人が主としてその居住の用に供していた一の宅地等

送られてくる郵便の量や内容の差異、水道光熱費の料金の多寡なども1つの判断材料になるものと思われます。

想う相続税理士秘書