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亡くなった方の確定申告の還付加算金は相続税の課税対象?

相続税専門税理士の富山です。

今回は、亡くなった方の所得税の確定申告に係る還付加算金の取扱いについて、お話します。

還付加算金とは?

税金の申告をすれば、必ず納税になる、というワケではありません。

年末調整で税金が還付されることがあるように、所得税の確定申告をした場合にも、還付金が発生する場合があります。

税金の納めすぎなどの理由により発生した還付金が振り込まれる場合、その還付金の金額によっては、その還付金に利息のようなものが付加されて振り込まれることがあります。

この利息相当分のことを「還付加算金」と言います。

還付金は相続財産だから申告する

亡くなった方の確定申告に係る所得税の還付金が、相続後に振り込まれる場合があります。

この場合、その還付金は相続税の課税対象となります。

では、その還付金に加え、還付加算金も振り込まれた場合、その還付金も相続税の課税対象になるのでしょうか?

還付加算金の取扱いは2通りあるので注意

還付加算金については、誰が申告したかにより、取扱いが異なります。

相続が発生し、相続人の方が、その亡くなった方の確定申告をした場合(例えば、令和4年8月31日に相続が発生し、相続人の方が、その亡くなった方の令和4年1月1日から令和4年8月31日までの分の所得税の確定申告をした場合)、還付加算金が発生したら、その還付加算金は、その相続人が確定申告をしたことにより取得するモノですから、相続人の所得(雑所得)となり、相続人の確定申告の対象となるため、相続税の課税対象とはなりません

それに対して、所得税の確定申告をした方が、還付金や還付加算金をお受け取りになる前にお亡くなりになった場合(例えば、令和3年分の確定申告を令和4年3月15日にした方が、令和4年3月20日にお亡くなりになり、その時点では還付金や還付加算金の振込がなかった場合)、還付金や還付加算金が発生したら、その還付加算金は相続人の方が受け取ることになりますが、これは、亡くなった方が確定申告をしたことにより受け取るモノであり、所得等の内容に基づき、令和3年12月31日時点で受け取ることができるモノとして既に潜在的に確定していた、と考えられることから、還付加算金のうち亡くなった日までの期間に対応する部分の金額は、相続税の課税対象となります

国税庁HP(一部抜粋)
・被相続人の準確定申告に係る還付金等
【回答要旨】
還付加算金は相続人が確定申告書の提出によって原始的に取得するもので、被相続人からの相続によって取得するものとは認められないため、所得税(雑所得)の課税対象となり、相続税の課税価格には算入されません。
・確定申告書提出後に死亡した被相続人に係る還付加算金の課税関係
【回答要旨】
申告所得税の納税義務は、暦年の終了の時に成立するとされています。このことは、還付申告となる場合の還付金請求権についても同様であると考えられます。
したがって、還付加算金についても暦年終了後は、被相続人の債権として潜在的に成立していると考えるのが相当であり、被相続人の死亡時までの期間に係る還付加算金は、相続税の課税価格に算入されます。

想う相続税理士

2つ目のパターンに該当する場合で、還付加算金のうち、亡くなった日後の期間に対応する部分の金額については、国税庁のホームページに記載がありませんが、その還付金を相続で取得した方の所得(雑所得)に該当するものと思われます。

どちらのパターンに該当するのかきちんと確認し、財産の計上もれ・過大計上にならないよう、ご注意を。